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帰ってきたのかそうじゃないのか。
うーん、どうにも楽で便利な方に偏っている気がする…。
お久しぶりですー。最近はついったに細々顔出してます主にくだらないことやBWネオばっかですけど。あと今更ながらアイアンリーガー気になる。
どうにもこうにもにんともかんとも。生存確認はできるぐらいな自分。
で、ツイッター診断とかで遊んでいるわけですが、
【マルスが目元を隠して「嘘じゃねぇよ」と言って鼻で笑う話をRTされたら原稿用紙二枚分で書いてください】
って出たのでびびっときて書いてたわけです。
設定違いとかでOVA聖機兵もいいですねー!って会話してたのでOVA版で。
ホント、IF世界という感じで考えたら妄想が広がりました。
そもそもマルスとレッドウォーリアRって相性良さそう、というかいい友人になりそうだなーとか考えたりして。
んで、レッドウォーリアの一族についてずっと考えてまして、
・ロゼッタはレッドRと同郷
・レッドRとレッドウォーリアは遠縁
という公式設定なわけで、
・ロゼッタ(二人にとっての叔母)
・レッドウォーリア(従兄弟、年上の兄)
・レッドウォーリアR(従兄弟、年下)
という結論に至ったりしました。
妄想に花開きすぎてどこで歯止めかければいいか分からない。
円卓陣営は後のシリーズに細々と出過ぎだよ。
思わずボンボンのコレクションブック買ってた自分。
にやにやしてる自分悔いがない。
舞台はOVA版聖機兵。
親父さんと邂逅しないバージョンであると同時に
聖機兵物語ではある意味吹っ切ってるマルスさん格好良いです。
ザマレド・キメラをネイルシザーもろとも崖から落としたマルスガンダムが目を覚ました時、辺りはあの世などではなく気を失う前と同じ薄暗いコクピットだった。
頭も身体もズクズクと重く響くように痛むなか、まずは手足を動かしてみる。少しずつ力を入れて無事に動く事を確認してから命はあったかと一息吐き、次に騎兵が動くか確認するためにとりあえず操縦桿を動かした。電源がついて鈍い音と共に立ち上がったネイルシザーの動作を確認してみれば、右腕だけが動かないが他は大丈夫なようだ。
ネオジオンの騎兵技術もたいしたものだと思いながら外の様子を確認する為にマルスが操縦席から立ち上がろうとした瞬間、腹部辺りから痺れるような痛みが走った。
「ッ……」
見たところ外傷はかすり傷程度だが、どこぞに強打したのが原因か少しばかり脇腹が痛い。折れてはいないがヒビぐらいは入っていそうだ。
運が悪い。
ポツリとそう独りごちると足元の袋に転がしてあった傷薬を飲み、ついでに痛みの箇所へ手を当てる。
ぼそぼそと何かを呟くとポゥと淡い光が指の隙間からごく少量漏れ、ほどなくして消えていくとマルスは何事もなかったかのように立ち上がり、傍らの剣を手にしてハッチを開いた。
落ちた先もやはり荒地で、草木も生えていない渇いた大地に、埃っぽい風が舞っていた。
何も無い様子にマルスは慣れた足取りで騎兵から降りてぐるりとネイルシザーを見る。ところどころにヒビや欠けや亀裂は走っているが機能に関わるような重大な損傷は見受けられない。腕は恐らく配線系統がイカレたんだろうと思いつつ、続けて少し先に仰向けに倒れているザマレド・キメラに向かった。
巨大な機兵だったが勢いよく落下したうえに2体の機兵の下敷きになった機体は大きな衝撃を受け、どうやらメインエンジンごと大破したらしい。剥き出しの基盤やコードがショートしながら小さく爆ぜ、そこかしこに残骸が散らばっている。
機体に近付くほどに気配を消し、剣を抜いて警戒しながら辺りを探る。
感じる限りではヒトや生物の気配は無い。
そろりと覗き込んだコクピットの中身は全くの無人だった。
「逃げた、か…」
ぽつりと呟く。
いや、この状況を見る限り“逃げた”と言うよりも“消えた”と表現したほうが正しいのかもしれない。
これだけ機体が大破しているのにも関わらず、何の痕跡もないのだ。GP02自身、怪我をしていてもおかしくない状況なのにコクピットに血や鎧の破片一つ無く、それどころか逃げた後や辺りに気配すらないのだから。
だがそれもマルスにとってはどうでも良かった。
これは向こうの陣営の問題であるし、裏切り者の騎士を深追いする義理もないとそのまま剣をしまい、ふと頭上を見上げた。
「……それにしても随分と落ちてきたな…。やれやれ、お人よしはするもんじゃない」
口だけの後悔をして、身の振りを考える。
戦いも佳境だったようだし戻ったところでネオジオンから報酬が貰えるとは思えない。連中にとって所詮傭兵なんて使い捨てだろうから、下手をすれば口封じも有り得る話である。どうもきな臭かった節もあるしこれ以上関わると本当にロクなことがなさそうだ。
そう思うが早く、めぼしい金目のものがあれば取ってさっさとこの場からずらかろうと考え、ぐるりと一度辺りを見渡せばちょうど反対側にもう一体の騎兵を見つけた。
地に転がる、ひび割れた黄金の騎兵。そういえばあの時、この騎兵の操縦者もまた己と共にザマレド・キメラを道連れにして落ちたのだと漸く思い出す。
動くどころか中から物音一つしないことに死んだのかとコクピットを開いてみれば、真っ赤な鎧の騎士が気を失っていた。
「おい」
試しに呼び掛けてはみるものの返事はなく、捨て置くにもあまり後味がよくなさそうだったのでさらに近付いて確認してみる。
息はあるが少々小さい。
そのまま視線を下げていくと、破片か何かが足元をえぐるように貫通しているのが見える。後は全身の強打か。意外にダメージがマルスより大きい。
そんな様子にマルスは暫く巡察した後、やれやれと首を振った。
「……お人よし続行、か」
何か思うところがあったのか、仕方なさそうに呟くとマルスの手がレッドウォーリアRをコクピットから担ぎ上げた。
―――――
ざらりざらりとした砂粒と小さな石ころの感触がして、続けてヒュッと詰まる胸と乾燥した空気に思わず激しく咳き込む。
「ぅっゲホッゲホッゲホッ!かはっ……っぅ……!」
「――漸くお目覚めか?」
苦しさに加えて痺れるような全身の痛みと共に目を覚ましたレッドウォーリアRの耳に皮肉っぽい言いまわしが聞こえた。
若干涙の溜まった目を開いて声のしたほうへ視線をやると、騎士が一人。
「貴方は……マルス、さん…?」
「ご明察。頭は大丈夫な様子だな」
予測は当たったが、まだ混乱している様子のレッドウォーリアRがしぱしぱと瞳を瞬かせる。寸前にあった事を思い出しながらもなかなか飲み込めない状況に一体どうなったのかと身体を起こそうと動くと全身に激痛が奔り、呻きながらズルズルと元の体勢に引きずり戻されて結局自力で立つことは叶わなかった。
そんな様子を見てマルスはやれやれと首を振り、レッドウォーリアRの胸元に手を伸ばす。痛みに霞みかける意識で何をするのかと思っていれば、温かな光がマルスの手から溢れ出し緩やかに痛みが和らいでいった。
「これは…回復魔法(ヒール)…?」
「なけなしの法力を使ってやってるんだ、大人しくしておけ」
素っ気なく言いながら手だけを翳し、隣に腰を下ろす。
通常の使い手が扱うヒールと違い回復のスピードは遅くじわじわとではあるが、それでも法術を扱えること自体が珍しい。そもそも法術を使えるガンダム族は少なく、ましてや彼は騎士であり騎兵乗りだ。ここまで多様性のある人物もそうそう見当たらない。
「あまり不思議そうにこっちを見るな、レッドウォーリアRさんよ」
「…?私は貴方に名乗りましたか?」
「いいや、正式には。だが真っ赤な鎧にド派手な装飾、加えて変わった貴族で細剣使いときたらレッドウォーリアの一族しかいないだろう。あとこの辺で名を馳せてるのはレッドウォーリアR領主様だからな」
「成程…有名人の辛いところですね。尤も、我が家は壊されてしまいましたが」
「らしいな、ご愁傷様」
すこしばかりの厭味を持って発言しても自分は関係ないと言うように平然と言い切る姿勢に、もう何を言っても仕方ないと諦めて今更ながらにずくずく痛みはじめた頭に手をやり瞳を閉じる。激痛が過ぎ去ると湧き出してくる疲労感が否めない。
しかしそんなレッドウォーリアRを気にせず、マルスはスーパーアルジャーノンに視線をやり少し前の事を思い出していた。
レッドウォーリアRを助けた時、彼のコクピットの背後には特殊な形の細剣が収められてあった。機兵にも剣を持ち込むというところはやはり騎士らしい。そして同時に随分と遠い記憶が奥底から蘇ってきていた。
「…機兵乗りといってもやはり騎士か。型や癖は変わらないものだ」
「……?どういう…」
「剣技だよ。久しぶりに見たが、案外騎兵でも癖が出るもんだ…あの細剣を使っての流れるような剣捌きは忘れないな」
ぽつりと何気なしに呟いた言葉に、レッドウォーリアRは驚きの表情を出すがマルスは気付かない。
沈黙が続き、じっと考えるような瞳でマルスを見つめたのちレッドウォーリアRはゆっくりと言葉を発した。
「貴方は…」
「うん?」
「…私の見立てでは、貴方は何処か別の国…恐らく、ブリティス方面の騎士の家系の方ですね?」
不意に言われたその言葉にマルスは一瞬目を見開き、ゆっくりとレッドウォーリアRに視線を向ける。
見据える瞳の奥底には燃えるような感情が見え隠れする冷たい光が宿っていた。
「………何故そう思う?」
「私の一族をお知りのようなので…少々引っ掛かっただけです。ただの推測ですよ」
「ほう、どういった推測だ?」
「そうですね…まず、騎兵に乗っているのに一瞬の剣捌きだけで一族を見抜けたということは、貴方も相当な知識と技術がある証拠ですよ。それこそ一朝一夕で成せる技じゃない。
それにガンダム族は決して数が多い方ではありませんからね。家系的に騎兵乗りなら大体記憶しているのですが、貴方のような方は記憶がないので少なくとも騎兵乗りではない。次に我が一族はそれなりの規模ですが、実地で剣を使う人は余り居ないんですよ。表立って剣術を使い、その縁が最もあるのはブリティス…という訳です」
ほんの少しの情報で此処まで推測し見抜いたレッドウォーリアRにマルスは内心舌を巻いた。騎兵乗りを記憶するだけでも膨大な知識を要するだろうに、どうやらこの男は随分な切れ者らしい。
「…その推測は見事だが、詮索好きは身を滅ぼすぞ?」
「普段は考えても言いませんよ。ただ、何となく…貴方の言われたことに…叔母を思い出しただけです」
かつて円卓の騎士の称号を持ち、薔薇騎士と呼ばれた女傑が居た。
もう何年も会っていないが、レッドウォーリアRはどちらかといえば本筋よりも彼女の剣技を限りなくリスペクトして真似ていた部類であった。一種の憧れである。
それはマルスの言ったように少し癖のある、しなやかで流れるような動きだった。
遠く、何かを思い出すような眼差しに、マルスは口を紡ぎ瞳を閉じる。
本当に彼は推測のみでそれを導き出しただけで、自分の事もブリティスのことも何も知らないのだろう。
だが推測は推測として終わらせるのが自分の為には良いのだ。そう考えて、感傷的な懐かしさと古ぼけた憤りを宥め、動揺も心情も本心も全て覆い隠すように言葉を発した。
「残念だが俺みたいな傭兵にそんな大層な家はないな」
視線を向けたレッドウォーリアRに皮肉そうな笑みを浮かべると、胸元で作用していた法力がするすると移動して目元に手が翳される。
そのまま近付いてくるマルスの手に、瞼を閉じればじわりと感じる温かな光。
「俺には家族も、家も、ない。金さえあれば何処にでも付くし、終われば去る根無し草だ。レッドウォーリア家の剣技もずいぶん昔にほんの少し見ただけだしな」
瞳を開こうとぴくりと震えた瞼を予測していたようにやんわりと押さえ、マルスは何処か優しげな音色を響かせる。
「嘘じゃねぇよ」
呟くようにそう言って、馬鹿にするように鼻を鳴らした。
瞳を閉じた暗闇のなか、レッドウォーリアRはマルスの言葉をゆるりと頭の中に巡らせる。
先程からマルスの表情は見えない。
ガンダム族なのに傭兵であること。
己の意思でネオジオンについたこと。
王国騎士としての信念を持っていること。
自分を助けたこと。
“マルスガンダム”という人物は矛盾だらけで、その言葉がどこまで嘘で、どこまで本当なのか、レッドウォーリアRには検討がつかなかった。
ひとつだけ言えるのは、彼が動くのは己が持つ独自の信念の元であり、他人には計り知れない何かを持っているのだろうということだけが、巡らせ果てた唯一の思考の結論であった。
「……変わった人だ」
「そうでもないさ」
詮索は此処で終わり、あとは無言を貫く。
レッドウォーリアRはそれ以上の追求もしないし、マルスも回復を止めることはない。
ただ妙な安息感と互いの沈黙が苦にならない心情だけが不思議だった。
「さて、そろそろ良いだろう」
それから少しして手が瞼から離れ、それに伴い温かな光が消える。
痺れる感覚は無くなり、身体を少し動かしても先程のように激痛が奔ることもなく、ゆっくりと上半身を起こす。鎧には少しばかりキズが付いていたが身体に目立った傷は無くなっていた。
マルスが立ち上がり埃を払う音が聞こえ、続けてレッドウォーリアRも立ち上がろうとしたその瞬間、突如として眩暈のような感覚がして力無くへなへなと再びその場にへたりこんだ。
何が起こったのか分からない。身体はもう大丈夫なはずなのに力だけが入らないのである。
驚愕とした瞳で顔を上げマルスを仰ぎ見れば、表情がいまいち読み取れない平淡な顔でこちらを見ている瞳とかちあった。
「安心しろ、それに害は無い。ただ時間が必要なだけだ」
「な…にを…」
「単純な回復だ。嘘偽り無いな」
くらくらと眩暈が止まらず、視界がぶれる。
近付いてきたマルスを睨み上げると、首をゆるゆると振って人差し指を口元に持ってきてこう言った。
「お前の傷は治っているが、俺の法術も若干亜流でな。ヒールも使えるには使えるが、掛けられた方に症状が出る場合がある」
「なっ……」
「お前の場合は酷かったからな。まぁ、俺自身の為にも念入りに掛けておいてやったんだ」
大きく息を吸い込んだ途端、急速にぐらりと意識が傾いた。
もはや自身を支える力すらなく、重力に耐えられぬまま地面に縫い付けられるように身体が倒れ伏してゆく。
耳鳴りのような音とマルスの声が混ざり合い、わんわんと響いてはレッドウォーリアRの脳内に声を残していった。
「俺のヒールは傷を治すために強く長く掛ければ掛けるほど、急激な自己治癒能力の活性化による反動が強まる。つまり…」
瞼が下がり、口を開くのも億劫で身体が命令を受付けない。
まるで気を失う前兆のように視界と意識が黒く塗り潰されていく。
「…回復の為の猛烈な睡魔ってやつだ。今だけよく寝てな…あばよ、吟遊騎士さん」
遠く消え去る声に、レッドウォーリアRの意識もそこでふつりと途絶えてしまった。
―――――
レッドウォーリアRが次に目を覚ました時、辺りにマルスの姿は見えなかった。
眠っていたのはごく短時間らしく辺りに変化はない。
ご丁寧に自身はスーパーアルジャーノンの足元の影に移動されており、何が無くなっているわけでもなかった。
辺りを見回してみても、転がっているのはザマレド・キメラの残骸ばかりで彼の機であるネイルシザーすら消えており、完全に行方をくらませたらしい。
深く眠ったようで頭はスッキリとしていて痛みはそんなに気にならない程度になり、傷の方は随分と回復していた。
「やれやれ、一時はどうなることかと思いましたが…どうにも人が悪い」
あの瞬間本気で我が身にあらぬ事が起こったのかと思ったが、マルスはどうも逃亡の為に自分を眠らせていったようだ。
その間に何かあったらどうする気だ、と考えて、そこまでは知らないな、と回答まで想像出来た自分に苦笑する。短い間だったが興味を惹かれる存在であり、立場を抜きにして考えると人物的には嫌いな部類ではない。タイプは違うが、彼とならば不思議と良い友人になれそうな気がした。
「さてと…私も自分の場所に戻りますかねぇ」
過ぎ去った彼から頭を切り替えて、今すべきことを考える。
ネオジオンとの戦いが気になる。だが今更上に戻るのは無理そうだ。
考えながら頭上を見上げ、暗雲の立ち込める空に上が随分と騒がしいことにふと気付く。
不穏な空気とバラバラと色々なものが落ちてきている状況に、これは何かとんでもないことがあったのだと急いでスーパーアルジャーノンに乗り込んだ。
戦況がどちらにしろ、自分は見届けなければならない。
「マルスさん、か。出来ればまたお会いしたいものですね」
そう呟いて、急ぎ臨時駐屯地に機兵を走らせる。
揺れるコクピットのなか、この戦いが終わり落ち着いたら久方ぶりに一度ブリティスにいる従兄弟を訪ねてみるのも悪くないと思った。