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2024年12月27日
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死という名の残響

2014年03月03日
どうもー、3月ですねぇ。
最近HGのジムスナイパーK9買っちゃった自分です。
フォルムだの顔つきだのは好きだけど、なんで買ったのか私にも分からない。
その前に魔竜剣士ゼロを組み立てたい。おっと淵ェ…!
ああ、そうだニッパー買おう。_(:3 」∠)_
(もはや泥沼)

BBでもガチャポンでもいいから早いとこ円卓勢出してくれ、できれば全員!
うああ立体資料が欲しい!!SDXは予約しなきゃならんし、高いんだよ!!
この前だらけで灼熱が八千円ぐらいで売ってて一瞬迷ったわ!!!
買わんかったけど!!(買わんのかい)
ぜえはあ…


ああそうだ。
ところでようやっとスマホに変える決心がつきまして。
いやまぁ、もうかなりのガタが来てたのと久方ぶりに友人から『もう休ませてあげて!!』の言葉を頂きましたので。モノが気の毒レベルでホントよく言われる。(´ω`)
そんなわけでこの際溜まった中身を総決算しよう、と思っていたわけです前々から。
(前々からかよ!!)
いや中途半端だったり何かもうどうなのこの話、みたいなのも結構あって晒すのに勇気が…ゴニョゴニョ。
あとなんでか分からないけど、CPモノを出すって結構勇気いるなぁとおもいました!!


ナチュラルに灼熱×闇騎士。
微糖どころかほの暗いですが、一緒に寝てますので注意。苦手な人は気を付けて。
背景が重いが故に、根っこ掘り下げていったら暗くなるのが円卓クオリティだと思う。





真っ白な空間の中、独り立ちすくむ。

辺りにあるのは
息を忘れた
音を亡くした




骸。



倒れている騎士は

目の前の、白い鎧の騎士は。


ああ
こ れ は …


無音の世界に響くのは
怯えた己の吐息だけ。




- reverb -




悪夢にうなされて目が覚める。
どくどくと脈打つ己の心臓は今にも破裂しそうで、身体中にはねっとりと冷たい汗がこびりついていた。
深く息を吸い、先程までの風景を消し去るように目を強く閉じて軽く頭を振る。
あの夢の景色を一刻も早く記憶の中から追い出したいのに、それは酷く鮮明に脳裏へと焼き付いて離れない。


するりと動かした指先に仄かな熱を感じて視線を滑らせると、ベッドの傍らでは灼熱が眠っていた。
少しの驚きの後、ああそうだった、と漸く存在の理由を思い出す。独りでしか眠れないと思っていたが、何時しか二人して共に眠る事に警戒を抱かなくなっていたようだ。

同時にその姿が夢の中のあの騎士と風景を彷彿とさせて、再び恐怖が襲いくる。
駆られるのは、果てしない不安。

恐怖に震える指先を恐る恐る近付けて眠る灼熱に触れると、じんわりとした熱が伝わってきた。
一つの安堵を得ると、何かの衝動に導かれるまま続けてそっと身を寄せ、目を閉じて耳を澄ませる。
聞こえてくるのは浅い呼吸音と、ゆっくり一定のリズムを刻む心臓の音。

ああ、音がしている。
生きている。

そう感じて、ようやく二度目の安堵の息を吐いた。


「…ん………ダーク…」

身体が触れたからか、不自然な動きを察知したからか、もぞもぞとしていたら灼熱が目を覚ました。
しかしその顔は今だ覚醒の境をさ迷っているかのようにまどろんでいて、眠りの邪魔をしたのだと申し訳なさといたたまれなさに苛まれる。

「ぁ……すまない、起こしたか…?」
「いや………」

軽く身じろいでから片手で目の辺りを覆い、息を吐く。

「………お前は何時も確認するな…」
「え?…」
「何時も、心臓を確かめるだろう…俺の、呼吸と、鼓動を………」
「起きて、いたのか…?」
「相当じゃないと目は覚める…。習性だ……」

何処か自嘲気味な口調で呟くと、まだ浅い呼吸の合間に眠そうに小さく欠伸を漏らす。

信頼していないわけでもなければ、勿論愛していないわけでもない。
ただ、なんであれ何か気配を察知しては目覚めてしまうのは、長年で染み付いてしまった悪い癖だと灼熱は言った。
それは同時に、灼熱が今まで深く眠りにすらつけないほどの前線に居たのだという証である。


そうだ。
彼もまた骸に限りなく近い所に居たのだ。

夢のように。

(そしてそれは、自分が“そう”していたのかもしれない)


「何か、あるのか?」
「ぁ……いや…すまない。なんでも、ないんだ…もう、しない、から…」
「……怖いのか?」

おやすみ、と続けようとした時、ひと呼吸置いたあと薄闇へと響く小さなその一言に、ビクリと身体が跳ねる。
咄嗟に否定の言葉すら出ないのはそれが真実だからであり、また同時に自覚の証拠でもあった。

視界を掌で覆いながら聞いた灼熱の表情は窺い知れない。調った呼吸はそのままだが、まだ寝ているわけではないようだ。
目が向けられていないことにどうしようもない安堵と、また同時に返答を待たれているような焦燥感に襲われる。


ひとつ、

ふたつ。


呼吸を置いて、ゆっくりと観念する。

「……分かってはいても、恐い。俺は他の音が無くなるのを懸念するぐらいなら、独りの方が良い。でも、今此処で独りは…とてつもなく恐い…」

弱い自分は嫌いだ。
でもそう思えば思うほど恐怖を感じ、出て来るのは弱い己ばかりで。
強く有りたいと願い、それでも心はどうしようもなく弱く脆かった。

「俺は、どうしようもなく臆病で、弱虫だろう?」
「…ヒトは、何れ死ぬ。無音になり、骸になる…。吐息も、鼓動も、掠れて消える…眠りに堕ちるように…」

その言葉に、ビクリ、と夢が蘇る。

無音の恐怖がそっと寄り添い、独り立ちすくむ感覚。
抗うこともできず、震えても何をしても消えないそれは、まるで絶望がぽっかりと口を開けて待ちうけているようだった。

「ダーク、お前が感じるのは、誰もが持ってる恐怖だ。それを笑える奴など、いないさ…。俺も、お前も、誰しも…最期は、そうなる。死とは、そういうものだ」

緩くまどろんだ睦言の、それとは裏腹な重い言葉は。

「不安なら、何時でも耳を澄ませばいい…。今俺は、お前の前で生きている」

伸ばされた手は両頬を包み込み、そのままゆっくりと胸に抱き寄せられる。
隙間なく密着するように耳を身体に付けて、大事なものを抱え込むように抱きしめると灼熱は小さく言った。

「これなら、聞こえるだろう」
「……………うん」

再び眠りが訪れた体温と、ゆっくりになる心臓。
瞳を閉じれば、ただ闇が広がる。

「おやすみ、ダーク」
「……おやすみ…灼熱」




いつか

いつか
この音が消え失せる時がくるのだろうか。


それに脅える恐怖と、与えられている安堵がないまぜになって、心の奥底へ広がった暗闇へと沈み込んで行く。

ただただ灼熱の体温と鼓動が、無限に広がった果てない闇をゆるりと包みこんでいった。





生 と 死 と 夢 の 狭間 で。

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