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邂逅
アプリの円卓ちまちま進めています。
ガンダリウムが足りない…フォーミュラの為の高級ガンダリウムが足りない…!!(そ こ か)
まぁ今だ2章をうろうろしているのですが(早く進めろし)
ちょっとビックリしました。
最新情報ってどういうことなのこれ。
聖機兵編を繋ぐシナリオってどういうこと番台さん!!!
もういちどいう。
聖機兵編を繋ぐシナリオってどう(ry
今回といい0章のシナリオ追加といい、本当にもう驚かされるばかりですともよ。
ああ外伝が愛されてるんだか何だか分からない…www
出続けるSDXといい、これはやっぱり番台の罠なのかっ…!!
こわいこわい。
それからカテゴリーを弄りました。
これから円卓の中に聖機兵が混ざりますっつーか、
聖機兵編と銘打ってますが
ほっとんど続・円卓編じゃなかろうかと。(笑)
ウチは聖機兵でも円卓陣営で書くんだろうと思うので、まぜまぜにしました。
1・2はまとめてでいいと思う。SFCでは混ざってたし…。
今回は久しぶりに小説です。
謎な部分が多い、F90長男の和解のハナシ。
すごい個人的趣味と妄想が混じった隙間産業の結果ですよ(笑)
あんまり聖機兵の話は漫画も知らないのでなんともあやふやですが…。
まぁ時間軸としてはルーンレックスが奪取~最終決戦の間かなぁ、と考えている次第です。
最初の数行は『これまでのあらすじ』的な事なので読み飛ばして頂いても差し支えありません。
主に自分のために書きました。(あらすじ理解してないのね…)
よろしければ続きからどうぞ~。
事の発端は、ネオジオン族の機兵軍団がダバードに攻め込み戦が始まった事から始まった。
これによりブリティスから派遣された灼熱の行った先でガンレックスという聖機兵を手に入れたことにより戦局はダバード軍の優勢と見られたが、結果はネオジオンに裏を欠かれてしまった形となり、ダバード城は破壊され軍隊は撤退を余儀なくされアルマータ地方へと逃れる事となった。
この後、灼熱に続きダバード軍と合流したジュニア達は伝書ハロで援軍を求め、結果ブリティスの円卓の騎士達はラクロア騎士団に続きダバード軍のいるアルマータ地方へとたどり着き此処に合流した。
もはやネオジオンとの戦いも最終局面となり、連合軍は本拠地を叩くという作戦に打って出たのであった…。
「ネオジオンの本拠地は恐らくこの先です」
剣士が声をあげ、それにフォーミュラが頷く。
作戦により、フォーミュラとジュニア達は駐屯地を確保するために本隊よりひと足先にネオジオンの本拠地へと向かう事となった。
道を進むたび、まさしく枯れた、という表現が似合うほど辺りの大地は乾き、荒れ、草木も育たぬような道が続く。
そんな中、荒れた大地を踏み締めて、フォーミュラ達の行く手を塞ぐように男が現れた。
「おっと、此処までだジュニアども…」
声質は若いが低い音を響かせながら、隠さぬ殺気と威圧を放って男はフォーミュラ達を威嚇する。
茶色にも似た色合いの、どこか禍々しい鎧。
だが騎士の命である剣と、本人が醸し出す雰囲気をジュニア達は知っている。
兜も鎧も全て変わってはいるが、こいつは確かに傭兵の中に居た者だ。
「貴様はマルスガンダム…!姿を見ないと思ったらネオジオンに寝返ったのか…!」
「この裏切り者め…!」
「裏切り者だと?甘いな…、世の中金が全てさ…」
ぎらぎらした鋭い目をこちらに向けながら冷笑を浮かべ、マルスは平然とそう言った。
騎士として誇りを持ち、灼熱やフォーミュラに叩きあげられたジュニア達には理解出来ない行動理念。それに激しい嫌悪感を滲ませながら言葉を続けようとしたその時、傍らのフォーミュラが呻くように声を発した。
「…そうか…マルスガンダム……お前か…」
「久しぶりだな、フォーミュラさんよ」
二人の間にピンと張り詰めたような空気が漂う。
うっすら浮かべた笑みの中に敵意を剥き出しにするマルス。
一瞬悲しみの色を出したフォーミュラ。
そんな変わった様子にジュニア達は問た。
「父上、奴を知っているのですか?」
「ああ…知っているさ…。あいつは、お前達の“兄”だからな…」
「えっ…!?」
「俺達に…兄貴…!?」
「だってそんな話知らない…!」
「当然と言ったら当然だ…あいつはお前達がまだ幼い頃に出ていったからな…」
「ああ。昔の事だが、今じゃ清々してる」
驚愕の事実を告げられたジュニア達はもう一度マルスをしっかりとみた。
確かに何処と無く面影は似ているような気がする。
それに、3人が感じていた不思議な近親的な感覚の理由も腑に落ちる。
だが、何故?と疑問に首を傾げるジュニア達へ、皮肉った笑みを浮かべたマルスが更に吐き捨てるように言葉を続けた。
「知ってるか?手前らの親父は日に日に弱っていく母さんをほっといて、それどころか死も立ち会わず、手前の保身の為に息子を叩き上げて、自分は仕事に熱中してたンだよ。全く薄情な奴だよな」
「ッな、父上はっ!」
「良い。本当の事だ…“こう”なってしまったのも理由がある」
暴言へ反論をしようとしたジュニア達を制止してフォーミュラは首を振った。
これ以上の反論や口論は無意味だと知っていたからだ。
二人の間に年月はあまりに経ちすぎていて、それまで放置されていた深い深い溝は既に言葉だけでは埋まらないまでになっていた。
繰り返されるのは出口の無い口論。
二人の間の言葉はただ溝を深めるだけだ。
「……さて、おしゃべりはこのくらいだ………貴様らは仕事の邪魔だから消えて貰うぞ」
会話から少しの沈黙の後、マルスから急速に殺気が立ち込めた。
肉食獣のようにギラギラした目は瞳孔が開き、剣を構えた姿は隙の無い臨戦体制へと変貌している。
それに反応しジュニア達が咄嗟に剣を構えたが、フォーミュラが手を出してそれを制した。
「下がっていろ、私の役目だ」
「父上…!」
「お前達は手を出すなっ!!」
強く強くそう叫ぶと、剣を抜き払いマルスと同時に走り出た。
剣がぶつかって弾きあう甲高い金属音が響く。
マルスとフォーミュラの戦いは、息の詰まるような攻防が続いていた。
傭兵だと言うマルスの見せる鮮やかな身のこなしに力強い太刀捌き。
戦いの中でも見られたのは、きちんと剣の基礎を守った剣術と、少し違うが何処かで見たような型。
それに時折混ぜられるトリッキーな動きは、騎士団の中ではなかなか考えられないような戦いぶりで。
「強いっ……」
「父上…圧されてる…」
「ああ…」
戦況は劣勢だと云うのに、互いの太刀捌きは一つの型を見ているようで思わず魅入ってしまう。
だが事態はマルスの猛攻に次第に圧されてきたフォーミュラの防戦一方となり、やがてマルスは気合いを込めてフォーミュラの一撃を見事に薙ぎ払った。
「はぁぁぁっ!」
「っ!」
そのまま勢いに弾かれた剣は高々と舞い上がり、ガランッと音を立てて遠くに投げ出される。
それが好機とばかりにマルスは間髪入れず剣を向けてフォーミュラへと突進した。
「これで終わりだ!」
「父上!」
響くジュニア達の声。
ガキンッ!
と
突き刺さる金属音。
もうもうと上がる土煙の中、倒れているフォーミュラと馬乗りになるマルスが浮かび上がる。
振り上げられた白刃の切っ先はフォーミュラを逸れ地面に深々と突き刺さっていた。
二人の間に何が起こったのかと固唾を飲んで見守るジュニア達を尻目に、二人はじっと体勢を崩さない。
まるで時間が止まったかのように沈黙が包み、続いてマルスは絞り出すようにゆっくりと声を出した。
「何故、避けない…」
「避けれなかったからだ」
「…嘘だ」
「本当だ…私は、全力だった。結果がこれだ」
「嘘だ…嘘だ、嘘だ!」
向かい合う問答に、最初は小ばかにしたような、冷静を取り繕っていたはずのマルスの仮面が剥がれていく。彼は酷く動揺していた。
しかしそれとは正反対に、フォーミュラはただじっとマルスの目を見て決して逸らさない。
たったそれだけの事が、それが真実なのだ、と何より雄弁に告げている。
だがそれを認めないと言う風にマルスは本心の赴くまま、まるで我が儘な少年のように叫んだ。
「っ避けろよ!抵抗しろよ!逆転しろよ!!あんたなら…あんたなら出来るだろ!?」
マルス…いや“F90Ⅱ”の中で、父の力や姿は今だ彼に稽古をつけていた“当時のまま”なのだ。
記憶の中の決して追いつけぬ、父親という名の巨大な壁。それが彼の中に延々とそびえ立っていた。
そう
“たった今まで”は。
だがたった今行って発覚したのは明らかな力の差。
フォーミュラは彼が己の実子だからと言って手を抜く事はなかった。
ただ一人の騎士として、相手に敬意を払い持てる力の全てを出して精一杯応えた。
そう、マルスの望むようにしたのだ。
しかし、それを信じたくない。
真実だと認めたくはなかった。
「嘘だろ…俺はまだ、あんたに、追いつけてないはずだっ…」
「いいや。お前はもう、俺などとっくの昔に追い越していたんだ」
「だって、親父は、あんなに強かったじゃないかっ…!俺が思ってたのはこんな…こんなのじゃないっ…!こんなの、間違ってる…!」
あれだけ高かったはずの目標が、まるで砂上の楼閣のように呆気なくさらさらと崩れていく。
強い父が、鬼のように厳しかった父が、たった今こんないともあっさりと眼下に在って。
ただただ認めたく無いと、マルスは否定の言葉を叫びながら泣きそうな顔で首を振った。
「マルス」
「ちがう…違う…っ」
「聞け、F90Ⅱ!」
肩を掴まれ、フォーミュラの発した大きな声にビク、とマルスが反応した。
じっと見る今の父の顔は、剣を教えていたあの時のような真剣な表情。
「全て現実で、全てお前の力だ。俺は打ち負かされ、お前は勝った。これが事実だ」
掴まれた肩は、強く、強く。
「俺もお前もあの頃のままじゃない…それにお前は今まで努力してきたはずだ。生きる為に、この世界を死に物狂いで戦ってきた。そうだろう?」
フォーミュラの手の感覚が、ゆっくり現実へと引き戻してゆく。
声が、聞こえる。
諭すような、力強い声が。
散々嫌っていた、あの声が。
「否定をするな。前を見ろ。そして、誇れ。お前はもう、一人前だ」
その時、マルスが初めて間近でじっと見た父の顔は、あの時と少し変わっていた。
大きかったはずのフォーミュラの身体は自分と差ほど変わらず、そして最後に見た時より明らかに増えている皺の数。
ああ、父は歳を取ったんだ、とマルスはその時はっきりと自覚した。
きつく目を閉じて一つ深呼吸した後、突き刺さっていた剣をゆっくりと引き抜く。
先に立ち上がってフォーミュラに手を貸すと、意外に重くはなかった。
「…………親父…すまない…」
「いや…俺もすまなかったな…あの頃は全く分かってやれなかった」
「違う…あの時、あそこから逃げたのは、俺だった…」
そうだ。
あの時、俺は認められたかったんだ。
焦って、焦って。
無力を認めたくなくて。
自分を認められたくて。
欝陶しくて、煩わしくて。
もう何でも出来るのだと過信して。
厳しい父など真っ平で。
母の死もあっさりと理解など出来ないと。
何かが出来ていたはずなんだと。
全てを押し付けていた子供。
自分の中では母の事が決定打となったが、やりきれない無力感や迷っていたのは父も同じだったのではないか。
いや、きっと父の方が強かった。
だから、あんな行動しか出来なかったのだ。
こんな子供の前で、弱い自分を見せられなかったのだ、と思う。
マルスがそれを理解して全て受け入れた瞬間、長く長く抱いていたわだかまりが信じられない早さで溶けてゆくのを感じた。
ただ不器用過ぎたのだ。
子供だった自分も。
父も。
「マルス」
名を呼ばれ、マルスはふと我に返り振り返る。
フォーミュラは柔らかい、何時か遠い昔に見たような優しい笑みを浮かべていた。
「最後の攻撃は、良い一撃だった。キレも太刀筋も申し分ない」
「親父…」
ジュニア達がいつの間にか飛ばされたフォーミュラの剣を持って傍らに立っている。
その視線は柔らかで、嫌悪の類いではない。
「マルスよ…、逞しくなったな……」
満足気にそう言ったフォーミュラの背後には、弟達の姿。
マルスはただ、己を恥じた。
軽率だったと。
そして厚かましくも、こんな恥知らずな長兄を、兄と認めてくれるだろうかと思った。
カラカラに乾いた喉を搾り出し、声を出す。
フォーミュラの前に膝を折り頭を垂れ、誠心誠意を込めて願いを発した。
「…父上…厚かましくありますが…私に今一度“F90Ⅱ”の名を名乗る事をどうかお許し下さいっ…!」
今、この名前を名乗りたいと、心から願った。
もし叶うのなら、この家の一旦を担いたいと思った。
そしてフォーミュラの血族としてありたいと、切に願った。
「…ああ、認めよう…我が息子よ…」
「ありがとう…ございますっ…!」
フォーミュラの一言によってマルスの“それまで”が戻ってきた。
嗚呼
これで
これで、
本当に戻ってきたのだ。
感慨深く一つ息を吐くと、後ろを振り返ってマルスはぽつりと呟いた。
「ああ…“マルス”は此処で死んだんだな……」
長年使って来た半身のような名と日々を置き去りにするのは忍びなかったが、自分はもう“F90Ⅱ”なのだと言い聞かせる。そう、廃れていた日々に未練は無い。
しかしそれを聞いたフォーミュラは、マルスの肩を叩くとゆるゆると首を振った。
「いいや、死なない。F90Ⅱ、“マルス”を棄てるな。全て持っていろ。今までの過去も今も、全てがお前の一部だ」
「良いの…か…?」
「勿論だ。F90Ⅱマルス…これが、お前の名だ」
「!」
全てが認められた。
己の全てが認められたのだ。
鼻の奥がツンとするような切ない程の歓喜に似た感覚が、キュッと胸を締め付ける。
マルスが頬を濡らす理由は、それだけで十分だった。
「でもF90Ⅱマルスか…いいなぁ、カッコイイな」
「肩書じゃないもんな。これって二つ名ってヤツ?」
「ちょっと違うと思う…でも兄さんか。なんだか嬉しいね」
「ああ」
暫くして出した涙を拭うと、傍らのジュニア達がそう言って笑っていた。
ジュニア達はすでに兄を家族として受け入れている。
認めることが出来なかった自分に比べ、弟たちは随分と大人だ。
「あ、そうだ。アレやんなきゃ!」
唐突に何かを思い立った法術士が手を打ってそう言うと、兄弟にぼそぼそと何かを耳打ちした。
続けてフォーミュラに耳打ちをすると、揃ってマルスへと向き直る。
その様子に首を傾げるマルスに向かい、こう言った。
「おかえり」
「おかえりなさい、兄さん」
家族からのその言葉が、F90Ⅱの長い長い家出の終わりを告げていた。
そしてこれの返答が、最後の、いや、F90Ⅱマルスの最初の一言なのだ。
「ただいま」
胸を締め付けるような温かな感覚と共に一歩を踏み出す。
渇いた荒野に、一陣だけ温かな風が舞った。
fin
―――
マルス加入経緯を脳内補充。先にジュニア達との再会を書けし。←
ジュニア達から見た図式としては闇風兄弟にも似てますよねーっていうのが比較的アッサリ受け入れられた理由でした。
え?聖機兵ってフォーミュラ親子の物語じゃないの??(そこまできたのアナタ…)