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2025年01月16日
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+眠れぬ夜の子守唄+
2009年01月08日
こちらはイラだけにしようかと思っていたのですが、なんだか自分でどーかと疑問に思ったので小説を某所からサルベージしてきました。
いや実は小説の方が慣れているというか、やってるのは長いのですがごにょごにょ…。。。
一応気に入ってるものだけをちょこちょことサルベージしたいと思っています。
手始めに円卓のクラウンとプラス。
時間軸としては最初の辺り。
折りたたみに放り込んでおきます。
いや実は小説の方が慣れているというか、やってるのは長いのですがごにょごにょ…。。。
一応気に入ってるものだけをちょこちょことサルベージしたいと思っています。
手始めに円卓のクラウンとプラス。
時間軸としては最初の辺り。
折りたたみに放り込んでおきます。
うっすらと、
うっすらと。
忘れていた記憶が蘇る。
他人事のように。
+眠れぬ夜の子守歌+
手を引かれる夢を見る。
大きくて、覚えのある手。
だけど、その手には、ぬるりとした、生ぬるい液体が、こびりついていて。
『…ニオ殿……皇子…頼……す……』
『解りま…………フォー……は……?』
『私は…ザビ………追っ手……止……』
どうなっているのか分からない程、ごちゃまぜの記憶。
燃える炎。
甲高い金属音。
怒号と喧騒。
小さな村。
静寂。
夜道を走る。
温かい、腕の中。
離れる手。
子供の泣き声。
嗚呼
これは、
僕の…………
「…ラ………ン、クラウン!」
「っ!?」
呼び掛けられ、唐突に目を覚ます。
気付いてみたら、何だか息苦しい。
目の前には、先日仲間になったプラスの姿が在った。
「………プラス…?」
「クラウン…目、覚めたか?大丈夫か……随分うなされてたみたいだから、思わず起こしちまったけど」
そう言ってプラスは傍らに置いてあった水を差し出す。
部屋にベッドが2つ程並んだだけの簡素な宿だ。きっと唸り声で起こしてしまったんだろう。
ありがとう、と声を出そうとして、ふと気付く。
息をする度に漏れる不規則な痙攣。息苦しいと思ったら、どうやら泣いていたらしい。
「嫌な夢でも見たか…?」
問われ、下を向く。
夢?
違う。
あれは――
「昔の……ゆめ…」
「昔?」
「………ううん……夢じゃなくて……多分、キオク。お城にいた時の……ザビロニアが攻めてきた時ぐらい…最近、見るようになってきたんだ…」
ごく最近の記憶の糸を辿る。
アントニオと住んでいた時は見なかった。
そうだ。
ヴァトラスソードを手に取った、あの日からだ。
「………今まで僕の記憶が封じられていた事は、確か話したよね?」
「あぁ……確か、アントニオって人が、時期がくるまでは記憶を全部剣に封じた、って事だったっけか?」
プラスの言葉に頷き、傍らに立て掛けてあるヴァトラスソードに視線を向けると、プラスも続いてヴァトラスソードを見る。
「アントニオは…ヴァトラスソードに封じていた僕の記憶が一気に戻るから…最初の方は強い記憶が出て混乱するかもって言ってたけど…」
一度に思い出される記憶は、果てなく深い闇で。
そこにあるのは、幼心に見た戦いの、鮮明なフラッシュバックばかり。
「………僕がこんな事を言っちゃ何だけど……恐いんだ…。忘れていた事も、思い出す事も。」
夢に見る“現実”は、恐ろしくて、怖くて。
思い出す事を、拒絶しそうになる。
「クラウン………」
頭に手を乗せられる。
その感覚に顔を上げれば、真剣なプラスの顔がそこに在った。
「でも、きっとクラウンは、それでも思い出さなきゃ駄目なんだよ。だって、悪夢のその先にあるのは、お前の親父さん……先代の皇だったり、お前を護ってくれた人達なんだろ?」
「お父……さん……」
「そうだぜ。クラウンは、その人達の為に立ち上がったんじゃないのか?それを忘れてるのは、失礼じゃないか?」
そう諭される。
そうだ。
僕は、思い出さなきゃいけないんだ。
「ごめん……なさい…」
小さく漏れ出る言葉は、一体どちらに言っているのか自分でも分からなかった。
ただ、プラスは何も聞かずグシャグシャと僕のおでこ辺りを撫でてにっこりと笑った。
「謝るのは後だ。俺達には先にする事があるだろ?なら明日の為に寝て、ちょっとでも体力を回復しないとな」
「うん……おやすみ、プラス」
これ以上心配はかけさせまいと思い、そう言って頭までシーツを引っ被れば、辺りに薄闇が包んだ。
眠れるだろうか。
あぁ、また同じ場面を見ないだろうか。
ギュッと目を閉じてそんな事を考えていれば、静寂の中に歌声が響いた。
声変わりが何度か過ぎた、さほど低くもなく、中音の声が奏でる音色。
誘われるように、そろそろと頭をシーツから出してみる。
「プラス………?」
「次に思い出すのが、良い記憶のようにするおまじない。子守歌ってのは、安心させる為にあるんだぜ?」
何処か懐かしい響きが辺りを包む。
さらさらと撫でられる髪に、うとうとと意識が落ちて行く感覚。
「思い出すのは、きっと悪い事ばかりじゃないと思うしさ」
意識の海に沈む寸前、そんな声が聞こえた。
*END*
―――
時間軸で考えると初期のプラス加入~フォーミュラ救出までの間だから相当短い。
ウチのプラスは歌が結構好き。しかもそこそこ上手い。
フォーミュラが加入するまで、プラスは絶対的な兄ちゃん位置なんですよ多分。
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私にとってやたら少年っぽいイメージのプラスでしたが、そういえばクラウンにとっては隣のお兄ちゃんくらいな。
…あっという間にさらに頼りになる騎士F90が仲間になってクラウンと同等になっちゃったとかじゃ、なんとなくF90はプラスにちょっと恨まれたんじゃとか、F90Ⅱといい、子供に誤解されるオヤジだ!とかなんとか、妄想暴走しまくってしまったではないですか!…ごちそうさまでした。
まとまりのない文面、すみませんでした。