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2025年01月16日
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アルガス生存ルート。

2012年12月25日
今日は何の日っておま、それは。
今日は年末一週間前です。(あれ?)
年賀状書いてない!大掃除してない!どうしたもんだよ!!(´・ω・)

なーんて、皆様メリークリスマスですー。
いや、マジで本当に関係なかったんですけどねクリスマス。
むしろあと一週間フルで駆け抜けるしかない。
死なない程度に頑張る。

ところで自分クリスマスプレゼントに、実写メガ様かFOC音波さんが欲しいなとか思ったのですが音波さんの値段を見てそっと棚に戻しましたとさ。
フィギュアが欲しいこの衝動どうしてくれようか。
作りが見事過ぎてものすごくかっこいいよ音波さん音波さんはぁはぁ…。


たくさんの拍手有難うございました!!
今更感がものすごいのですが、みつるるさん、明さん、本当に有難うございました!
取り急ぎですがこの場にて御礼申し上げます!


さて今回はアルガス生存ルートを考えてみました。
(本当クリスマス全く関係ない。)
下のおりたたみからどうぞ。
前々からネタはあったんだけど、どうも仕上げるのが面倒で…げふんげふん。
結局、うちの連中は生存してもアルガス騎士団に戻って続けるんじゃないかなーと思うのですよ。
なんというか、すごく軍隊気質な気が多い気がする。
ぶっちゃければ、国家の犬、という。それをわかっている感じかなー。
円卓とは根本的なあり方が違う気がするんだ。っていう。
でっていう。(何)


ジオンとの長き戦いの末、ムーア界にてスペリオルと共に見事ジーク・ジオンを討ち滅ぼしたアルガス騎士団達はなぜかスペリオルとは離れ、アムロと共にラクロア城へと戻された。

消えゆくムーア界と輝く一筋の流星に全ての終結を感じた彼らは、真っ先に事の顛末をレビル王や皆に伝え、更にラクロアから大まかな詳細をブレックス王宛にアルガスまで伝書ハロで言伝を入れた。
もちろん一行はジーク・ジオンを討った者としてラクロアで祝福されたが、数日ほど滞在するとほかの数多の誘いを断りアムロやフラウ姫に別れを告げて祖国アルガスへと帰路に出た。


 
帰り道は陸路と海路を使った、ラクロアからアルガスまでの少し長い旅路。
ターンで送ろうかといったアムロの申し出をやんわり断ったそれは、今までの事を思い出しながら己が進んできた道を辿りたい、などというセンチメンタルな理由などではなく、少しでも整理する時間が欲しいといった心情からきた意見だった。
 
空と海が混ざり合い、地平線まで届いている鮮やかな蒼と心地良い潮風。
しかしそれとは裏腹な、もやもやとしたどこかやり切れないような感覚を胸に抱きながらゼータ達は甲板に張り付き、ただ地平線の彼方を見ていた。
 
「……戻ったら英雄、か?俺達は」
「そりゃ、国を挙げての凱旋帰国だろうな」
 
穏やかな波風に吹かれながら安穏としたアルガスへの帰路の途中、ダブルゼータがぽつんと呟いた問いにゼータがそう答える。
 
団を副官達にまかせ、アルガス騎士団からガンダム族が旅立ったその日から怒涛の如く過ぎていった月日。
そんな中での彼らの帰国のカタチは、結局ごたごたで成されなかったムンゾとの戦の勝利と、ジーク・ジオンを倒し世界を救った英雄への賛美となるのだろう。
 
「英雄、か…。…民衆は真相など知らず“勝利”という結果だけを見て祝う。だがそこに致る経緯と、戻らなかった者の存在は案外記憶には残らない。皮肉なものだな……」
 
ニューの呟きも何処か虚ろで、後味の悪いようなただただやり切れない感情が腹に渦巻いては重くのしかかる。
 
ラクロアの勇者とて、もはや異国の話にも近いアルガスではバーサルの名は噂程度にしか届かない。
何時か、話は賛美され美化され伝説となり。
今が過ぎ去った未来、自分達の記録や記憶ばかりが押し出され、何時しかアルガスの人々の記憶から“バーサルナイトガンダム”が消え去る日が来るのだろうか。
 
「なぁ……俺達もガンダム族だったのに、俺達だけが生きて戻ったのは、本当によかったのか…?」
「さぁ…な…」
 
ダブルゼータの呟いた問いに、誰も答える事は出来ない。
 
スペリオルの中にあるバーサルナイトという名の一人の戦友。
しかしまるで最初からそのために用意された犠牲のように、彼一人だけが天へと還るのは理不尽な事ではないのかと、此処にいる全員が思っていた。
 

 

「なんだ。三人揃って甲板で腐っているのか」

「団長…」
 
どのぐらい経ったのか、ふと気付けばアレックスがタンタンと小気味よい音を立てて甲板へと上がってきていた。
少し微笑を浮かべたその顔は本当にいつも通りで、またも浮かび上がってきたやり切れない感情に思わず目を逸らす。
そんな3人にアレックスは何も言わず、気付かないふりをして傍らの船縁へ寄り掛かった。
 
これは言いたいことがあるなら相談に乗ろうという場合のアレックスなりのやり方だ。
自分からボールは投げないが、何かを相談した場合それを彼なりに返してくれる。答えに導くわけではないが、冷静に考える方向性を与える、そんな優しさ。
そしてそれに対して口火を切ったのは、やはりというか予想通りにダブルゼータだった。
 
「団長………本当に、これで、よかったんですかね…?」
 
歯切れ悪く呟いて、ぐ、と奥歯を噛む。
 
いや、違う。
よかったかよくなかったかは、きっと求めている答えでは無い。
だがそう尋ねる事しかできないのもまた事実だった。
 
「…それは私には分からないな。だがお前達は“歴史”の定義は何だと思う?」
「………さあ……わかりません」
 
唐突な質問に3人とも眉をひそめるが、アレックスは淡々と言葉を続けた。
 
「私は“後世に伝えたいか否か”だと思う。過去が今という変化をした事柄を、知識あるものが広く伝えていく事。それは警告であったり、術であったり、過去の戒めであったりもする」
 
歴史は故事である。
理念等個人の感情を入れれば捩曲げられたりはするが、様々な側面から見ればその事柄は確かにあったのだと叫んでいる。
 
「伝説は…過去の出来事は。ヒトが語り継がなければ、全て消え去り後世には残らない。だが逆をいえば、ずっと語り継いでいけば……その人物が消える事はないんだ」
 
彼がそこに存在していたのだという真実は、語り部がきちんと担っていけば良いとアレックスは云う。
 
「……しかしそれなら、我々でなくても良かったはずです。アムロ殿でもシャアでも、顛末を知るラクロア城の人々にも、あそこにいた誰もが出来たはずだ」
 
その投げかけに間髪入れずに反論がかえってきた。
忘れる忘れないの問題ではないとストレートに噛み付いてきたのはやはりダブルゼータだったが、両隣にいるゼータやニューも同じように憮然とした態度でアレックスを見ている。
 

ここまで食い下がる理由は簡単だ。

“納得”する“理由”が見付からないのだ。

 
起こってしまった事はどうしようもない。やり切れない真実だって今まで何度も受け入れてきたし、そのたびに区切りをつけて割り切ってきた。
ただ今回は自分が納得する理由を何処に求めれば良いのか分からないだけ。
アレックスに当たる事はお門違いだと分かっていても、同じ立場だった人物は4人しかいないのだから。
 
「………割り切る理由は自分達で見付けろ、と言いたい所だが……今回ばかりは私も正直参ったしな。国へ帰ってもその調子では困るし、まぁ仕方ないだろう」
 
そう言ってため息を一つ吐くと、アレックスは少し考えてから口を開いた。
 
「さて。まず単純に、バーサル殿は果たして今のお前達のような姿を望んでいただろうか?」
「それは……」
「きっと答えは“否”だろう。あの方はそういうお人だ…芯は優しい人だったからな」
 
ムンゾとの決着がついた後バーサルと二人で旅をしていた間にアレックスが感じたのは、哀しい者を放っておかないそんな優しさだった。
 
「だから顔を上げろ。何時までもずるずると引きずって暗い顔で居てはガンダム族としての示しがつかないぞ。それに私だって話したくないしな」
 
その言葉に何か区切りを付けるようにそれぞれ頭を振って顔を上げる。
多少落ち着いたのか、ほんの少しだけ覇気が戻った顔立ちの面々にアレックスは頷いて、三人の目の前へと移動すると笑みを消して声を上げた。
 

「ゼータ、ダブルゼータ、ニュー。よく聞け」
 

凜とした声に空気が一転すれば、三人も姿勢を正し団長の言葉を聞き入れる。
覇気のある声に潮騒すら掻き消された。
 
「共に戦ったバーサルナイト殿を立てたいのならば、この帰国を誇れ。そして胸を張れ。
神と対峙した我々が地上に戻ってこれたのは、まだ此処で成すべき事があるという意味だと私は思う。つまり選ばれて戻ってきたと考えるべきだ。
これは決して恥ずべき帰国ではない。今までの教訓を伝え、国を、人々を護り、己が生ある限りを尽くして成すべきを成すことこそが我々の使命である。
そして胸を張り、誇りを持つ事がバーサルナイト殿への…神スペリオルドラゴンへの唯一の敬意なのだと思え」
 

理由など綺麗事でも何でも良い。
生きて、命有る限り生き抜いてガンダム族としての使命を全うする事こそが、己に貸せられた定めなのだ。
 

「迷うのも結構。だが我々が生きて帰還出来た意味は、きっと此処にある」
 
そう言って胸をトンと叩いたアレックスに、三人は静かに頷く。
 


真実は胸に。
心は共に。
 

地上を少し任せたよ、と
優しい神は言った。
 


「さぁ、街が近いぞ。長らく頑張っていた副官達にも、私達に関わった全ての者に敬意と誇りをもって戻ろうじゃないか」
 
アレックスが表情を崩して何時ものようににこりと笑ってそう言うと、何時ものアルガス騎士団が戻ってくる。
陸に近付けば、懐かしい風が頬を撫でていった。


 

 


あっさり納得する理由っつうけど、アレックスもその考えにたどり着くまで相当しんどかったんだろうなとか思いつつ。
ところでうちのアレックスは模範解答はしないタイプだと思う。

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