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2025年01月16日
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24の出来事。

2009年06月28日
昨日と引き続きお題小説です。
連日の更新、頑張るぜぇぇ!!!
…というのはストックが有る証拠なんですが。(苦笑)

小説書いてたり絵ェ描いたりしてると思うのですが、こういう“全員分”の系統はどうもアレですね。
長さとか纏まりとかが凄いまちまちになっているのが自分で分かります。
多分、話が書きやすかったりとか、自分の中で明確なキャラの方向性が決まってたりの差だと思うのですが。

最初に書きたいのを書いちゃうから、後々飽きてくるのかな…。ううむ。
とにかく消化目指して頑張ります。


3時担当は灼熱です。
やっぱり好きなキャラから行くのねワタシ…!!!orz

【3時28分のお茶会】



真夜中に目覚める。
目覚めるほどには寝ていない。
いや、正確には“浅い”眠りを少し取っていただけだ。


再び目を閉じたところで別段睡魔が襲ってくる訳でもなく、逆に冴え冴えとした思考が駆け巡る。





今でも時折、変に何かのスイッチが入ると、気が高ぶって睡眠が要らなくなる時が間々ある。
まぁ、レジスタンスを行っていた当時は数時間の仮眠だけで寝ない事など日常茶飯事だったし、一日や二日ぐらい寝なくてもどうという事は無いのだが。

「…………駄目だな、こりゃ…」

目を閉じるのも億劫なところを見れば、どうやら本格的に目覚めたらしい。





眠れない時に眠る努力をするのは意外と無駄に労力が要る。
ならばそのまま起きている方がまだマシだとガウンを着て明かりを点け、そこでふと何気なく扉を開けた。





「…お前もかビギナ」
「…灼熱も、ですか」

廊下の扉を開けた途端、向かいの部屋の親友ビギナ・ギナ(普通城にある円卓の騎士達の部屋がある一画は他の奴らとは別なのだが、無理言ってビギナは俺の部屋の向かいにしてもらった。)が扉を開けた。
何と言うタイミングだと苦笑しか出ない。

「今な。どうせずっと起きてるんだろ?来いよ、廊下で立ち話もなんだしな」
「では失礼しますか」

俺が中に入れとジェスチャーを行うと、ビギナはそう言った。




そのまま室内に入ったビギナが不意に戸棚の前で立ち止まる。

「――灼熱、呑みますか?」

身じろぎもせずポツリとそう問われた。
戸棚の中は、アルコールが並んでいる。

「…いや、いい」
「そうですか」

少し考えてそう返せば、そのまま引き下がった。


恐らくビギナも“こちらが呑めば付き合う”程度だったのだろう。別に酒が欲しい訳ではないのだ。
というより、こんな時は身体がアルコールをあまり受け付けない。
心では大丈夫と分かっていても、頭や身体は何時いかなる場合でも動ける用にと準備をしている。


難儀な事だが、染み付いた習性はちょっとやそっとでは取れない。


「――全て終わった今でもこうだとは…因果なモノですね」
「全くだ」

7年もの歳月を掛けた長き争いに終止符が打たれても、今だ“普通”に戻らない心身。
互いに染み付いてしまった習性に、呆れるやら慣れたやら。

「では、何もないのもアレなので、大人しくお茶でも入れますか」
「そうするか」

そういって、ささやかなる真夜中の茶会と洒落込む。



プラチナが容れるのも良いが、ビギナの容れる茶も意外ながらなかなか美味い。
まぁ、単にこっちの好みを心得ているだけだからなのかもしれないが。

差し出されたカップを口に付ける瞬間、鼻腔を掠めた香りにごく少量のブランデーが入っている事に気付く。
アルコールを感じない程度のそれは、ビギナなりの気遣いなのだろう。

「―――相変わらず、美味いな」
「有難うございます」



それっきり、口を閉じる。





深夜3時過ぎ。

二人して妙に冷え冴えた思考と身体のまま、ただゆっくりと茶を飲んでいた。





(それでも
普通にこうしていられる事が、恐らく平和というのだろう。)





―――

眠れない灼熱とビギナ。
でも多分、ふたり一緒だから何処か安心はしているんだろうなー、とか。
ひたすらに信頼という名で繋がってる関係です。(ウチでは限りなく主従に近いですが)

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初めまして。
きみき様、はじめまして。
管理人の秋飛と申します。

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基本的にリンクフリーなのでこちらのリンクは好きに貼っていただいて構いませんが、相互リンクはお受けできないものとさせていただきます。

真に申し訳ありませんが、その折よろしくお願いします。
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